ちょっと、とか、一生、とか
「ちょっとお手洗いに行ってきます」
と同僚に声をかけながら、あら、と思った。
ちょっと、というということは、がっつりトイレに行ってきますとか、たっぷりお手洗いに行ってきますとか、そういうのもありなんだろうか。そういうのがありでないなら、ちょっと、と言わないでよいのではないか。ちょっと、と言うその背景にはトイレに行くという当然の行為に対して後ろめたさがあるからなのか。
オッカムの剃刀で剃ってしまえ。
などと考えて、オッカムの剃刀がさらっと出てきた自分の記憶の回路にちょっと笑った。
そういえば、
「一生の不覚」
「一生のお願い」
の一生っていったいどういう意味だろう。ここ一番というときに使うけど。一生に一度のお願いとか、一生を台無しにするほどの不覚、とかなら意味が分かるんだけど。一生のってなんや、いったい。