小人閑居

世の中に貢献もせず害もなさず、常に出力50%。

それはすごい、と思った。

ノルウェーの森」が映画化されると聞いて、それはあかんやろ…と思った。「指輪物語」の熱狂的なファンだった友人が「自分のなかでフロドはかくあるべしっていうイメージがあるから映画は見に行かない」と言っていたのを思い出した。

そういう自分のイメージとのギャップだけじゃない。原作に人気があれば興行収入ははじめからかなりのものが見込めるわけで、映画会社にとっては美味しい楽な企画だろう。某ハリーポターみたいにはじめからお互いの売り上げを促進するために映画と小説とゲームがタイアップしてるみたいな企画もあるし。そういう場合はいいものを作るというよりも「売れるもの」を作るだろうと思えてしまって、見る前から偏見に凝り固まって興ざめてしまう。


村上春樹の「100%の女の子」と「パン屋襲撃*1の短編映画は良かったなあ。「100%の女の子」を室井滋が演じていてとても納得だったなあ。

あの短編映画二本は自分のイメージと具現化されたイメージが珍しく違和感なく調和できた珍しい例だったような…。長編じゃなくて短編映画というメディアも良かったんだろうと思う。

だいたい、わたしの大好きなハツミさんをいったいどこの日本のイモ女優が演じられるって言うんですか。まったく。ぷんすか。若いころの賠償美津子なら…。

まあ、そんな風に自分の希望が聞き入れられることはないだろうし、自分の描いているイメージや自分の感じていることが映画を作る人たちと同じということはないだろうと思う。そうすると映画館でいらいらとしてしまうことが確実なので、やっぱり見に行かないだろう。

そんなことを考えていたら、どこかで

「主役のワタナベをマツケンがする」

といううわさを聞きました。あー、マツケンかあ。ちょっと年取ってるけど、意外性のある役者でいいかもなあ…しかし暴れん坊将軍のサンバではなあ…。

オーレー、オーレー、(チャチャチャ)
井戸なんて怖くない〜♪
オーレー、オーレー、(チャチャチャ)
一緒に暮らそうよ〜♪

こんな感じの「ノルウェーの森:サンバdeミュージカル」。そのくらい突き抜けている映画化なんだったら見に行ってもいいかなあ。脚本と演出は野田秀樹でお願いします。絶対に見いく。

最近知ったのですが、マツケンってもうひとりいるんだそうですね。流行とかそういうものに弱いものですみません。やっぱり映画は見に行かないと思います。

*1:原作は前者が「カンガルー日和」の『4月のある晴れた朝に100%の女の子に出会うことについて』、後者は「夢で会いましょう」収録の『パン』だろうと思う。曖昧な記憶です。映画のタイトルも曖昧にしか覚えていません。すみません。