小人閑居

世の中に貢献もせず害もなさず、常に出力50%。

これ無しでは生きていけない。


わたしはこんな古い中国箪笥を持ってるのですが。二段目の引き出しには

紅茶が二年分入っています。


わたしは紅茶が好きです。だいすき。これ無しでは生きていけない。イングランドにいたときは、朝に三杯、午前中に三杯、午後に三杯、夕食後に三杯、寝る前に…という感じでした。その後、別の国に引っ越したら、そこでは紅茶よりも珈琲を飲む人のほうが多かったのですが、イングランドの紅茶を仕入れては、朝に三杯、午前中に三杯、午後に三杯…。

日本に帰って来てからは、牛乳の値段が高いしあんまり美味しいのがないので、朝三杯に飲むに留まっています。

そして、わたしが飲む紅茶は高いものでもなんでもなく、イングランドのスーパーに行くと山積みで売られている安い紅茶です。いや、だいたいイングランド人は基本清貧なんでフォートナムアンドメイソンの紅茶とか飲まんから。あれはお土産用とか、ごくごく一部のお金を燃やして暖房に使っちゃうくらいの金持ちが飲んでるもんです。

そして正しい入れ方も正しいお茶会もそんなものないし。いや、貴族の世界に行くとあるし(たぶんね)、くだらないセレブ「上層」中産階級の家ではあるかもしれないけど。わたしの友人達は

「は? なにそれ???」

って感じでした。

一杯のお茶をいれて楽しく会話をしながらでも、静かに読書をしながらでも、猫をなでながらでも、美味しく飲めればそれが正解、だそうです。ま、別の言い方をすれば、味なんてどうでもええ、ってわけなのかもしれませんが。

去年の10月に日本に引っ越してきたときに持ってきた紅茶がそろそろ底をついてきたので、今飲んでいるフェアートレードの紅茶を買おうと思ったのですが、そこは海外には発送していないとのことでした。なので、今の紅茶に買える前に飲んでいた会社のサイトを調べるとそこは海外発送もしてくれるし、とりあえず倫理的な側面にも注意を払っているらしい(以前はしていなかったので紅茶の葉を別の会社に変えたのですが)。

問題は、その会社は海外発送は160個入り12パックが最低の販売単位であること。1920ティーバッグ。値段は送料込みで1万円程度。ネットを探していくとほかのサイトでは同じ紅茶を240ティーバッグで4千円くらい。

「うーん…紅茶ってどのくらい持つのかなあ??」
「冷凍はできないの?」
「できないんだよねー…」
「少々お金がかかってもいいんだよ。eiの好きなものなんだから」

…Kってばやさしい。

「うーん…。毎朝紅茶を飲むとしてさ、一日2ティーバッグでしょ〜一年で720くらいかあ…一日に4ティーバッグ使うこともあるし…ということはだいたい2年分かあ…」
「たったの?」
「たったの二年分」
「たったの」
「うん。1920ティーバッグ、買うわ」

というわけで、木曜日に注文をしてネットで代金を払い込んだら土曜日の夕方に届きました。早くてびっくりしました。土曜日に荷物が届いたときはまさか紅茶とは思わなくて、まったく思いあたりのない荷物がイングランドから届いたので

「まさか、テロ?」

なんてことまで考えてしまいました。

とりあえず、1920ティーバッグを箪笥の引き出しに入れてこれから先の2年間は紅茶の心配をしないで好き放題たっぷり飲める幸せに浸りきっています。

あ、紅茶を飲むときにお作法とかそんなのはないけど、沸騰している熱湯を使うことと牛乳はセミスキムを使うこと(できれば温めて)はゆずれないです。そして、わざわざこんなことをブログに書いてしまうくらい紅茶が好きなのです。