小人閑居

世の中に貢献もせず害もなさず、常に出力50%。

こたつを快適に

猫がこたつに入るのはまったく構わないが、奴らはこたつの布団を押さえるということをしない。出て行くときは布団が自然に閉まるんだけれど、入ってくるときは布団をぐいっと押し込みつつ持ち上げるので、かまぼこ型に隙間ができてしまう。

わたしやKが家にいるときならば布団をなおすことも可能だ。しかし、われわれが出かけて帰ってくると、「ああ、おかめは必死でこたつに入る奴を阻むにっくき布団と闘ったんやなあ…」としみじみするような乱れ具合。しかも、端が持ち上がってしまっているからこたつの中に隙間風が吹きすさぶ。

去年の冬から、猫がこたつに入っても布団が乱れないようなトンネル的な何かが作れないかと考えていた。針金を入れて丸くなった両端を持つ布のトンネルとか、キャットフラップをこたつ布団に設置とか…。


今年もこたつを出して考えていた。とりあえず、こたつ布団のカバーをおかめ色の布で作ってみた。去年の色の濃い木綿のカバーはおかめの毛がついて「猫毛120%」な勢いだったので、むさくるしくて汚らしくてうんざりしていた。

新宿のユザワヤで悩むこと1時間。「おかめ色の紅茶柄」のリネンの生地と、メートル200円のテレテレした綿と化繊の混紡の生地。それをこたつ布団に合わせて適当に切り、無理やり繋ぎ合わせてカバーを作った。

そして、おかめ専用こたつトンネルをいかにして作ればいいかを考えていた。布のような柔らかなもので作るのではなく、固い素材でトンネルを作ってそこにカーテン的なにかをかければいいのではないか…。

硬い素材…細工がしやすくてきれいで軽くて…板は細工が難しいし、ダンボールは汚れそうだし…ウレタンフォームがいいな…。そういえば、うちに使ってない防音用の床に敷くウレタンブロックがあるが、あれを三角に組み合わせれば…。そこに、こたつ布団のトモ布でカーテン的なにかを作ればいいのでは。

そういうわけで、あまった布を三角に切り、ウレタンブロックで△トンネルを作ってみました。それをKに見せたら、カーテン的なにかではなく、のれん的なにかにしたほうがいいのでは、と提案をいただいたので、真ん中をちょきちょきと切ってのれん的なにかにしてみました。


てっぺんはゴムを縫い付けてそれをウレタンブロックの出っ張りに引っ掛けてあります。残り二つの頂点にはリボンを縫い付けてウレタントンネルの裏で縛ってあります。


こたつに設置。

次なる課題は、おかめがこれを使うかです。わたしはおかめをひっ捕まえてはトンネルに押し込んでいたのですが、Kがそれではだめだ、と。

「出かけているときに、トンネル部分以外のすべてに重石をおいてトンネル部分でのみ出入りできるようにすればいいよ」
「おお。それは、オペラント条件付け。スキナーボックス!」

わたしは普段はKよりも早く家をでているのですが、ある日帰って来たら、トンネル部分以外に座布団やクッションが置かれてふさがれているこたつを発見。こたつ布団はまったく乱れていません。おかめはトンネルが使えるようになったんだなあ、と思いつつお茶を飲んでいたら。


すっかりこたつ布団トンネルマスターになっているおかめでした。