突然の涙
職場で仕事の役に立つのでは、とDV被害親子のためのワークブックをもらった。子どもと親が一緒に読むためのものでちょっと絵本のようになっている。カワイイ絵柄なのに、父親が子どもたちの前で母親に暴力をふるっていたりして*1とてもヘビーな内容。
仲良くすごしている親子だけれど、家に帰ると父親が豹変して母親に暴力をふるう。母親は一度は逃げたけれど、父親が泣いて謝るのでいったんは家に帰った。そして繰り返される暴力。ついに隣人が警察を呼んで母子はシェルターと思しき施設に入る。
仕事の合間にふむふむと読んでいた。なぜか涙腺が緩みそうになるのを鼻をぶりぶりいわせたり、ミントを食べることでごまかしていた。が、母親がPTSDの症状に苦しむページを見た瞬間、涙が止まらなくなってしまった。
どうということのない、DV被害のあとは自己評価が低くなっていたりPTSDやうつの症状が出ることが多い、という説明ページ。なのに涙が止まらない。午後の職場で一人ぼろ泣き。
幸い、フロアに人が少なく、わたしの周りの同僚はみんな席をはずしていたので、ささっと涙を拭いて鼻をかんで本をしまった。これ以上、職場で読むのは危険だ。
自分の心の中の死角にある傷と、わたしがそれを甘受してしまっていたゆえに同じようにDV被害者となってしまった息子のことを考えて、もう一度しっかりと幸せになろうと思った秋晴れの午後。