小人閑居

世の中に貢献もせず害もなさず、常に出力50%。

制服

生まれて初めて制服を着ている。

実は、今まで制服を着たことがない。中学校と高校は制服がなく、服装規定すらほとんどないという有様だった。職場もしかり。これは、実は結構つらい。おしゃれが好きな人は、毎日違う服装ができるので楽しいだろうけれど、おしゃれについては知能がゼロに近いわたしにはこれは苦痛でしかなかった。

いまだにおしゃれとか流行とか、まったく興味がない。仕方ない。わたしが興味を持っているあんなことやこんなことに全く興味がない人がいるのと裏表の関係だ。全く興味がないので、とりあえず、同じような洋服を複数枚買って適当に着ているが、もう、本当に面倒くさい。いっそ、まったく同じ服を数セット買って毎日同じ格好をすればいいんではと思うけれど、ファッションに興味がないといいつつ、周りの人の目が気になるというとても面倒くさいタイプなのだ。

4月、入職した。制服がある。髪型も規定があるため、みんな地味に短髪かひっつめ髪。ヘアアクセサリも黒一択。アクセサリー禁止、化粧は禁止じゃないけど推奨しない。ノーメークの人も多いくらい。

もう、やったーの連続である。やったー、制服あるから洋服に悩まないでいいや。やったー、髪の毛はひっつめ髪にするから寝癖があっても平気。やったー、アクセサリー禁止だから何もつけずに行くよ。やったー、化粧は推奨されてないから毎日ノーメークだ。

なんで学生の制服が抑圧の象徴みたいになるんだろうねえ。あれは、ファッションや流行からの自由ですよ。上から押し付けられる誰かのファッションに追随させられる権力による流行コントロールから逃れるための制度じゃないですか。って、制度って言った段階で、やっぱ制服も支配っちゃ支配かな。でも、いいじゃん、制服。流行からの自由、付加価値の消費からの自由。校舎の窓割ったってスピード違反したって自由にはなれない。制服着て、せめてファッションから自由になろうぜ。

しかし。

上司から、制服はリースだから4年は今のものを着続けないとだめだといわれた。4年ごとに新しくなるんだけど、4年は古くなっても我慢してね。そりゃ、もう、我慢もへちまも、まったく問題になりません。大丈夫っす〜と請け合っていたら、もう一言。

「体重が増えてもサイズも4年間変えられないからね」

というわけで、ここのところ上昇気味の体重におびえながら、食事のカロリーを気にしてアプリなんかスマホに入れたりして。

制服、いいことばっかりじゃないのね。ダイエットという呪縛からはなかなか自由になれないってわけだ。