小人閑居

世の中に貢献もせず害もなさず、常に出力50%。

ピアノ

ピアノ、といってもコルグの電子ピアノだけど。もう何年も鍵盤を触ってなかったけれど、久しぶりに触ると指が全然動かなくなっていた。



ぽつぽつと音を拾いながらバッハの小品やらゴールドバーグバリエーションのカノンなんかを弾いていた。よれよれの演奏。暗譜していた曲も全部忘れている。暗譜で弾けるのは「先生とお友達」とか「おわりの歌」みたいな幼稚園の時に覚えた曲だけ。三つ子の魂ってやつか。猫ふんじゃった一人連弾はがんばればできそう。

あまりのよれよれ具合に苦笑しながら、グレン・グールドのゴールドバーグを久しぶりに聞く。石の家で騒音なんか気にしなくていい環境で、家の壁や床をレゾナントボックス代わりに大音量で聞いていたのが懐かしい。遠慮がちに小さめの音量でスピーカーから流すと、グレン・グールドのうなり声はあまり聞こえない。

実は、思っていたよりも心が疲れている、と急に気が付いたお休みの日の午前中。



しかし、ナーバスブレークダウンを気取ってもいられないので、紅茶をポット一杯飲んで、うんこして、明日からまた働くのだ。まったくね、Kが出張中ってだけで、こんなにさみしいとは。どんだけあほみたいに恋をしているんだか。いい年してるのにね。