小人閑居

世の中に貢献もせず害もなさず、常に出力50%。

スマートウォッチ

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スマートウォッチを使い始めた。

 

はじめは、一日の歩数だとか活動量だとかいろいろ記録に残るのを見て、なんでこんなちっこい機械に生活の管理をされねばならぬのだ、とイラっとした。「そろそろ動いた方がいいですよ」ってなんだよ、仕事してんだよ。病気でモニターにつながれて身体、排泄すらも他者に管理され社会化されてしまうという入院患者に対する人権侵害に似てると批判がましく思う。

でも、肉体労働といっても差し支えない仕事をしているので、仕事中にどんどん歩数が伸びていく。動線が悪い職場で階段を何度も往復するので階段の数もどんどん伸びていく。結構しっかり動いているなと、数字を見て思うようになってきた。そして、しばらく使ってから、無理のない範囲に目標を設定しなおしてみた。そうすると、「目標まであと200歩か、じゃあ、自転車置き場から家まで遠回りしよう」とスマートウォッチからのフィードバックに対してanti-ではなくpro-な態度を取るようになる。

適切な目標値を設定し、自分の行動を数値化することで、より良い行動を取ることに対して積極的になれる。なるほど、スマートウォッチはこういうものなのか、と感心した。データが蓄積していくことによってより統計的に精密な行動評価ができることが面白い。スマートウォッチからも、「目標達成! すごい!」とか「今日も頑張りましたね」とか褒められたりねぎらわれたりするとうれしい。リラクゼーションプログラムやストレスチェックなど、近頃はやりのマインドフルネスも経験できるのが愉快。

こうなってくるとスマートウォッチに愛情すら感じてしまって、クロックフェイスもインストール済みのものではなく、もうちょっと何とかしてあげたい、となる。素敵なものがたくさんある。で、季節に合わせて選んだりするんだけど、有料のクロックフェイスを買うほどスマートウォッチに入れ込んでいない自分に気が付いた。